自衛隊での乱射事件とニューロテクノロジー

「脳に電極をつけて、その状態を監視する。」というと、SFの世界のようだが
似たようなことは多くの企業で行われています。
従業員の疲労の監視、注意力の追跡、生産性の向上、安全性の強化、ストレスの軽減などの目的で、
ウオッチ、ヘッドフォン、イヤフォン、ヘルメットなどに電極をつけて運用しています。
みんな大好き(私も)アップルウオッチもその一つです。

これらは従業員に対する過剰な監視にもつながるため、労使の信頼関係にも問題を及ぼしますが、
目的が「安全」となるとその導入ハードルは下がると思われます。
「おさぼり営業マンをチェックする。」為に携帯電話の位置情報を録ると反発が大きいですが、
「災害時の所在確認で従業員の安全を確認する為。」とすると案外、許容されたりします。

その為、鉱山、建設、トラック輸送、航空などの業界で多く導入されており、
ハーバードビジネスレビューの23年7月版によりれば、世界の5000社以上がスマートキャップを導入済みだそうです。。

今回、岐阜で起きた不幸な自衛隊での事故をうけて、これらのデバイスを使い
人の発作的な危険行動を予知するといった取り組みが許容されていくのかもしれません。

ルール、教育、人による管理、で及ばないことはどうしてもあり、そのことによる事故を無くすためには、人の意識(脳の活動)を管理することになるのだと思います。

Start Small の落とし穴

「クイックスタートでいこう」とか「とにかくラピッド・プロトタイプをつくってみて」とか、ビジネスを高速で回していくために小さく始めようという考えがあります。大きな組織でありがちな「石橋をたたいて壊してしまう」弊害を考えるといいことだと思います。

一方で、DXを推進するとして、様々なツールを矢継ぎ早に導入して、全体として何がしたいのか分からなくなっていたり、全体としての最適を損なっていたりという事例を良く見受けます。

Start Small は、Googleの仕事の進め方として広まってきました。しかし、Start Small は、完全体ではありません。正しくは、”Think Big, Start Small” です。志やビジョンはしっかりと大きく持ちそこに向かって小さくスタートしていくことを説いています。

「DX、まずはやってみよう!」はいいことですが、「何のために」「どうありたいか」から考ええていくことがとても重要だと思います。

反ESGがESGを鍛える

フロリダ州で反ESG法成立とのニュースがありました。

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN02BVY0S3A500C2000000/

米国共和党の一部では、以前より「社会正義に目覚めた資本主義 (Woke Capitalism)」として、現在の「ESGが一番大切」という考え方や実際に行われている企業のESG活動が「見せかけ」であることに批判がありました。

大きな波が起こると必ずその揺り返しが起きるものですが、早い段階から大きな声で反論が出てくる社会は流石だなと思います。

鋭い反論によって鍛えられてこそ、ESGも本物になっていくのだと信じています。

電動キックボード

電動キックボードのLuupが資金調達をしたというニュースがありました。

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC13B9F0T10C22A4000000/

私が活用しているオフィスも桜木町駅から1.3㎞と少し距離があるため少しきになって使ってみました。

QRコードを読み込んで、戻し場所を登録してすんなり乗車、そして目的地まで行けました。

目的のビルの隣のビルに戻し場所があったこと、お天気がさわやかだったこともあり快適な移動でした。

が、荷物が多い時、お天気が雨の時、寒いとき、複数名で一緒に移動したいとき、、、

などの条件が入ると途端に使い勝手が悪くなりそうです。

ライドシェアの法規制がなくなり広まることが、ちょっとした移動を便利にしてくれる近道だと思いました。

成熟した組織の進み方

自分の母親などを見ていても思うのですが、

歳をとると急激な環境の変化が良くない影響をもたらすことがあります。

もしも日本や日本の大企業がすでに若者から大人へ、

そして成熟した高齢者に向かっているのであれば、

急激で分かりやすい変化ではなく、

ゆっくりとでも後戻りなく確実に変化していくことのほうが

戦略として重要なのかなと思います。

一番よくないのは、ころころとやり方が変わることで、

体調を壊してしまいます。

AIとの共生

AIによって言葉が無限に生成されると言葉の価値が下落すると思います。

裏返すと「言葉にならないこと」の価値が上がるのだと思います。

複雑な感情が理解できるとか、直感が冴えているとかそういうことかなと、考えていたら、

デザイナーの秋田道夫氏のツイートが飛び込んできました。

まさにそうかも。。。

――

周りは仕事ができるかどうかなんて気にしている人はほとんどいない。

愛想が良くて良く気がついて時々お土産をくれる人が好きなんです。

少し深い話をしてみる

ある研究によると

「人は自分の人生に対する他人の関心を一貫して過小評価し、その誤解が会話を浅いものにしている」そうです。

ちょっと周りくどい言い方ですが、要は

「どうせ私の深く考えていることか好きなこととか、興味ないでしょ」

「そんな話したら、気まずい空気になるでしょ」

というのは誤解だということです。

そして、この研究では、自分の関心事を共有したほうが、より有意義な会話が行えるといっています。

ちょっと勇気を出して、突っ込んだ話をすることは、実は相手もウェルカムだということのようです。

チャレンジしてみたいものです。

研究論文について:(https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34591541/

リバースメンター制度

元気に働ける年齢が上がって、多くの世代が一緒に働くようになってきています。

5つの世代が一緒に働くようになっていると言われ、その為の研究も盛んです。

いろんな研究のなかで面白い取り組みだなと思ったのが、「リバースメンター制度」の導入です。

これは、年下の社員が自分より年上の社員のメンターとなる取り組みのことで、上級幹部やマネジャーがソーシャルメディア、コラボレーション(若い人ほどチームでの協働が得意な傾向にある)、ワークライフバランス、トラブルシューティング関連のテクノロジーの問題などについて知識を深める一助となるそうです。

私は先日、Z世代にあたる姪っ子と食事をして色々なことを教えてもらったため、この取り組みの効果が腹落ちしました。

しばらく、甥っ子姪っ子をメンターとして接してみようと思います。

慢性デフレスパイラル

おはようございます。

本日もよろしくお願いいたします。

「物価とは何か」「世界インフレの謎」などの著者である渡辺努教授(東京大学大学院経済研究科)によると、日本では慢性デフレスパイラルが起きているそうです。

①生計費は前年と変わらない

②賃上げなしでも生活維持が可能

③価格転嫁の必要なし

④価格を据え置き

 ⇒①~④を繰り返す、、、

このスパイラルは、直感的に理解しやすく現実に起きていると思います。

そして、このスパイラルから抜け出したい若い方々が、「出稼ぎ」として海外で仕事をするために出かけていくようになっています。

行動力のある方々がどんどん外に出ていくことで、流石に日本の労働市場の逼迫し、「慢性デフレスパイラル」が崩壊するかもしれません。

そのタイミングでやってくる急激なインフレに耐えられるような対策が、企業も個人も必要ですね。